クリスマスの馬小屋や他の飾りは、いつからいつまで飾るのですか?

待降誕中の適当なときから、「主の洗礼の祝日」までです。
「主の洗礼の祝日」は日本の場合移動祝祭日になっていますので、カレンダーなどで確かめて下さい
(1月8日~1月13日の間で、その年によって変わります)。


<いつから飾るべきですか?>
降誕祭の飾りである以上、厳密に言えば降誕節中の飾りということになりますが、事前に設置しておく必要があるため、実際には多くの教会において待降節中から飾られています。
イルミネーションなども厳密には降誕節中つけておくものだと言えますが、周辺の通りやお店などがきれいに飾っている中で教会だけがしていないのはおかしいですから、福音宣教の視点からも、クリスマス前に飾ることが自然でしょう。
ただし、日本では年々商店街等のクリスマスセールが早まっているようですが、待降節に入る前から飾るのは、適当ではないように思います。

<クリスマスの日まで、馬小屋に幼子イエス様のご像を置いてはいけないのですか?>
馬小屋に幼子イエスをクリスマスまでは置かないという演出は、典礼上の決まりごとではありません。
教会学校等での教育的配慮や主のご降誕ミサに花を添える効果をねらったものとして、取り入れられて来ました。
教会の聖堂内の馬小屋では、そのような演出をしてもかまわないでしょうが、教会の外の飾りや、信者でない方々が出入りする施設などでは、幼子イエス様なしの馬小屋を置くより、イエス様を置く方がふさわしいでしょう。
クリスマスの日や降誕節が、冬休みにあたる学校等の教育機関も同様です。

<いつまで飾るべきですか?>
ご公現が終わったら片付けてしまうべきだという意見と、主の洗礼の日まで残しておくべきだという意見があります。
公現の祭日(1月第1主日、ただし1日の場合は第2主日)が終わったら片付けてしまうべきだという意見の根拠は、公現後のミサの朗読聖書が、降誕にまつわる箇所ではなく、主の公生活についての記述の箇所だからです。イエスが救い主として宣教を開始した様子を描いて公現の意義を伝えている週間に、馬 小屋を飾っておくのは会わないというわけです。

一方、主の洗礼の日まで残しておくべきだという意見の根拠は、降誕節が主の洗礼の日(1月の第2主日、ただし、主の公現の祭日が1月7日か8日に祝われる場合はその翌日の月曜日)までだからです。
もともとの起源は別にして、現在では馬小屋が降誕節のお祝いのシンボルである以上、降誕節が終わる、つまり主の洗礼の日が終わるまで(厳密にいえば、その日が終わるまで)飾っておくことが望まれるというわけです。
また、本来博士たちが馬小屋に現れる(つまり博士たちの人形を置く)のは、ご公現の日であって、それ以前ではない、ということもあります。
ご公現の日まで少しずつ人形を近づけていく”演出”をする教会もあります。
公現の日に馬小屋を片付けてしまうと、博士たちが礼拝している場面をほとんど見られずに終わってしまう……ということになってしまいますね。
各教会で実際にどうするかは、馬小屋の片づけの都合もあるようですから、それぞれの実情に合わせて判断されればいいでしょう。