ある建物や部屋を聖堂として使用するのに、条件や規則があるのですか?

信徒大会やキャンプ先、小さな集会などでミサをささげたり祈ったりするような一時的な場合は、基本的なこと以外は特に難しい規則はありません。

基本的な条件とは次のようなものです。
  • 一つの祭壇があり(机などでかまわない)、その周囲を移動することができること。
  • 司祭、信徒が集まり、祭儀をおこなう広さがあること。
  • その場に集まる者全体に、司祭あるいは奉仕者の姿が見え、言葉が聞き取れること。
  • 感謝の祭儀を捧げるのにふさわしい場所であること。

最後の条件などは、時と場合によってさまざまな可能性があります。
静かで落ち着いた美しい場所であるに越したことはありませんが、どんな悪い条件の所でも、状況によってはすばらしい聖堂となりえます。
迫害に苦しんでいた初代教会の例を持ち出すまでもなく、現代の私たちの周りにもそんな例はたくさんあると思います。
ある年末に、越冬の労働者のかたがたと共にあずかった三畳ほどのボロボロの畳部屋でのミサは、どんな壮麗なカテドラルのミサにも劣らない感動をあたえてくれました。

もともと聖堂として建てられたものでない建物を、恒常的に小教区の聖堂として使用したい、というような場合は、きちんとした規則もあり正式の手続きが必要です。

(資料)

『ミサ典礼書の総則と典礼暦年の一般原則』(カトリック中央協議会1980年)

第260項
感謝の祭儀は、聖堂においては、固定祭壇か、あるいは可動祭壇で行われるべきである。
聖堂以外の場所においては、とくに一時的に行われる場合、適当な机の上でも行うことができる。
ただし、必ず食卓布とコルポラーレを備えなければならない。

第269項
ろうそく台は、崇敬と祝いの喜びを表すために、すべての典礼行為の際に必要であるが、それは、祭壇および司祭席周辺の構造を考慮して、全体の配置が適当なものとなるように、祭壇上、もしくは祭壇の近くに置くものとする。
なおそれは、信者が祭壇上で行われること、あるいは祭壇上に置かれるものを容易に見ることを妨げないようにする。