特にこれだけは印刷しておかなければ、というものはありません。
参加した人々が、どうしたらいいか迷ったり困ったりすることがないように、ということだけをきっちり押さえておけば、どんなものでもかまわないのです。
一般的には、
- その日の主な式次第
- 朗読される聖書の個所
- その本文
- 共同祈願
- その日歌われる聖歌
などを載せているものが多いようです。
時々、司式者の言葉など、ミサ中のほとんどの言葉を載せたパンフレットを見かけますが、これではかえってみんなの注意がパンフレットにばかりいってしまうことになりかねません。
福音なども、文字を追うよりも、読まれる言葉に「耳を傾ける」ほうがふさわしいのではないでしょうか。
なるべく簡素なものを心がけましょう。
準備さえきちんとしておけば、パンフレットなしでも十分できます。
ある地区で行った例をご紹介しましょう。
※パンフレットなしの場合の注意点
- 当日の趣旨、内容、一日の流れを、前もって各小教区などにわかりやすく伝えておく。
- 当日、司会者は①と同じことを参加者にくり返し伝える(始まる前、行事の途中など、何回か)
- 朗読などはマイク設備などに十分注意して、よく聞き取れるよう配慮する。(必要であれば聴覚障害者の方のためにパンフレットを用意する)
- 歌は次のようにする。
- 典礼聖歌の中から、なじみのある答唱句を持つものを選び、あらかじめ各小教区などに伝えて答唱の部分を練習しておいてもらう。
- 当日、それぞれの聖歌の前奏が流れている間に、司会者はマイクで答唱部分の歌詞をゆっくり先読みする。
詩編の部分は独唱者にまかせる。(一般賛歌でも短いものなら、司会者の先読みでリードすることも可能です)
なお、大きなスクリーンや壁などがスクリーン代わりに使える場合は、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)やスライドなどで歌詞を映し出してもいいでしょう。
いかがですか?
結果は、ミサの流れも非常にスムースで、参加者にも好評でした。
参加者が集中できるという点ではなかなかいいものです。一度、お試しになってはどうでしょう。
もちろん、さまざまな記念のミサもあるでしょうから、後に残るものを作っておいたほうがむしろよい場合もあるでしょう。
その時の事情に合わせて柔軟に考えていいと思います。