会衆の注意を喚起するためと言えるでしょう。
特に聖堂が大きくて祭壇で行われていることが見えにくかったり、司祭の言葉が理解できなかったり声が聞こえにくかったりする場合には必要かもしれません。
第2バチカン公会議までは、司祭は信徒に背を向ける形でミサ(感謝の祭儀)を行っていました。
またすべてのお祈りがラテン語だったために、会衆には司祭がどのようなお祈りをしているのか、よくわからないことが多かったのです。
そこで、ことばの典礼が終わり感謝の典礼に入ったという合図のために、「感謝の賛歌」冒頭の「聖なるかな」のところと聖別の少し前に鐘を鳴らしていました。
第2バチカン公会議の刷新により、人間の賛美の声を大切にするために「聖なるかな」のところで小鐘や鈴を鳴らすことは廃止されました。
しかし聖別されたパンやカリスが示されるときに鈴を鳴らすことは廃止されていません。
祭壇で行われていることが信徒に見えにくい場合や言葉を理解できない人が多い場合、音響設備が悪い場合などは鈴を鳴らした方がいいでしょう。